菊花賞と富士ステークスの振り返りです。先週リバティアイランドが牝馬3冠を達成しましたが、牡馬クラシック3冠は全て違う馬が勝利しました。本命のリビアングラスは惜しい4着でした…。
10/22(日)【菊花賞】
〈レースのPoint〉
・最初の1000m《60.4秒》は早いペース→次の1000m《64.1秒》で一気にペースダウン
〈1着・⑰ドゥレッツァ〉
大外枠のロスを減らすために先行することは理解できますが、ハナに立つとは想像すらできませんでした。「1周目は静かな騎乗をしたかったが、馬がとても元気で、すぐ前の方に行ったので逃げた方がいいと思い、ハナを切る判断をした」とコメントしたルメール騎手もインタビューで苦笑いの表情を見せていたように、想定外の競馬だったことが窺い知れます。また、ペースが落ちた時に逃げ馬2頭に交わされる厳しいレース運びでした。それでも、上がり最速《34.6秒》を使って押し切ってしまいました。後続を《0.6秒》突き離す非常に強い内容。『3000m』という全馬が初距離の条件で力の違いを見せつけました。今年の3歳牡馬の中にも物凄い1頭が潜んでいました。
〈2着・軸⑦タスティエーラ〉
「まだキャリアも浅く、これからもっと強くなっていく馬」とモレイラ騎手。血統的にも本格化はまだまだ先でしょう。
〈3着・⑭ソールオリエンス〉
「距離をこなせなくはないが、若干長かったよう」(横山武騎手)
〈4着・穴⑥リビアングラス〉
勝ち馬同様、落ち着かない道中でしたが、逃げ粘りで力を示しました。「まだ緩さが残る中で、これだけ走ることができた」と坂井騎手。
〈5着・穴⑧サヴォーナ〉
サトノグランツを逆転することに成功。阪神2400m以外でも全然やれます。「体の大きさの割には線の細いところがあり、体幹がしっかりしてくればもっといい。元々、来年と思っていた馬」と池添騎手。
〈6着・ア⑫ハーツコンチェルト〉
「勝負所で少し後ろの馬に触れてバランスを崩すところがあった」と松山騎手。最高の位置取りでしたが…。
〈7着・穴⑩マイネルラウレア〉
かなり後方からの追走になったことでロスを避けて直線は最内に進路を確保しました。岩田望騎手が「長い距離も合っている」とコメントしているだけに、上がり最速はマークしてほしかったところです。
〈10着・⑪サトノグランツ〉
川田騎手は「もう少し時間が経てば、さらにいい馬になれる」と話していますが、現状でもここまで負ける馬ではありません。
10/21(土)【富士S】
〈1着・ア⑥ナミュール〉
「後続に来られても余裕があったし、差されない自信があった」と評価したモレイラ騎手との初コンビで見事復活。出遅れなければG1でも期待が持てそうです。
〈2着・⑨レッドモンレーヴ〉
1400mベストの感はありますが、このメンバー相手に上がり最速《33.7秒》をマークしました。また、「休み明けっぽさを残した中で、よく頑張っている」という横山和騎手のコメントが価値を高めます。
〈3着・④ソーヴァリアント〉
「最後は切れるタイプに先着されたものの、初めてのマイル戦ということを考えれば悪くない内容。右回りの方がいいし、この経験が生きれば」(池添騎手)
〈4着・穴⑦イルーシヴパンサー〉
「年を重ねて切れが見られなくなっている」(岩田望騎手)
〈5着・穴②マテンロウオリオン〉
「4歳になって走り方が変わったのか、反応できなくなっているので、早い時計の勝負よりは違う形の方がいいのかも」(田辺騎手)
〈6着・ア③エターナルタイム〉
「休み明けのマイル戦で疲れてしまった」とルメール騎手。1400mベストと判明しました。
〈10着・穴⑤ジャスティンスカイ〉
「伸びなかったというより止まってしまった。本来の走りができていない」(戸崎騎手)